きっぱりと家は買わない「87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし」多良美智子著を読んだ

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22万のコンパクトなお葬式

85歳のときに当時中学生だった孫と立ち上げた You Tube で注目を集めた、多良美智子氏のライフスタイルが描かれた本です。

55年前に新築だった団地に入居して以来、家族が減ってもずっと住み続けています。

79歳のときに88歳の夫を亡くしたときも、22万で小さく見送ったという話が出てきます。

団地の自宅内で家族葬ができるのですね。

そんなに頑張って葬儀社を探し回ったり、比較検討したりしなくても、ポイントを絞ってゆくだけでなんだか簡単そうです。

きっぱりと「家は買わない主義」

部屋は4階でエレベーターもない物件ですが、階段の上り下りは良い運動になるといって本人は気にしていません。

昔はもっと「マイホーム志向」が強かった時代なのに、「借金はしたくない」という意思がはっきりしていて、買おうと思えば買えたのに買わずに来ました。

しかしこれは、ルールが明確な団地という良い環境に巡り合えたから貫き通せたのではないかなと、私は思います。

普通のアパートやマンションなら、ずっと住み続けたくても高齢者の一人暮らしだと賃貸契約を更新してもらえないのではないだろうかというような不安材料がありますね。

調理師免許も持っているけれど毎日の食事は簡単に

料理が好きで調理師免許も持っているのに、毎日の食事作りは混ぜるだけ、漬けるだけ、とごく簡単な食生活です。

そもそも調理師免許も65歳になってからの取得。身内を失ってがっくり来たことから、何か打ち込めることを、と1年専門学校に通って本格的に学びました。

卒業後はアルバイトやボランティアなどで腕を振るいますが、70歳で引退。元を取ろうなんて考えていないので欲張っていません。とてつもなく贅沢なお金と時間の使い方をしています。

そして多良美智子氏は主食はオートミールを取り入れています!

ごはんなら炊飯器や土鍋で数食分炊く方が効率が良いけれど、一人暮らしだとそれはメリットにならない。オートミールなら炊飯器も要らないし、1食分だけすぐに用意できる。

我が家も最近オートミールに切り替えましたが、一人暮らしこそオートミールは便利です。

いくつになっても妹キャラ

インドア派で、家で出来ることを一人で愉しむのが好きだという多良美智子氏です。

もともと九州の出身で、神奈川に移ってきたばかりのときは周りとなじめず、家で出来ることに楽しみを見い出して過ごしていました。

習い事などで外に出かけていくようになるまでに10年もかかっています!

年を取っているからと言って無理してまとめ役になる必要もなく、ずっと聞き役。

若い時も年を取っても、付き合いは無理しなくて良いのだなと改めて思いました。

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