引越しはドラマだ
先日、NHKのテレビ番組「ガンバレ!引っ越し人生 2023春」を見ました。
引越しってそれだけでもうドラマになりますね~。
うっかり最初から最後まで観てしまいました。
戸建て一軒分の荷物をどうするのだろう
気になったのは、戸建てを売りシニアマンションを買って移り住んだという70代男性の単身の引越し。
妻とは離婚、同居していた母親もその後亡くなり、この10年は一人きりで、3階もある戸建てに住んでいました。
息子は3人もいてそれぞれ家を出て独立しているけれどまだまだ子供で、親のことまで気がまわらない様子。
取材は、引越し前、引越し当日、引越し後を追ってゆきますが、引越し前の部屋の様子は見ているこちらもうんざりしてしまうほどの大量のモノがあります。本人は「荷造りは大体終わった」と言っていますが、見た感じちっとも進んでいません。
でも、ガラクタは少しずつ整理するのではなくて、一気に不用品回収で持っていってもらっていました。
つまりはそれで良いんですね。ガラクタといちいち向き合わなくても。
私は戸建て一軒分のガラクタ処分に一体いくらかかるのか、40万円くらいかかるんじゃないか、とあたりをつけて見ていました(森博嗣が、段ボール代だけで40万かかった、と書いていたこともあって)。
しかし今回の処分代は11万円だそうで、2トントラック3台分のガラクタ処分としては意外に安いな、と思ってしまいました。
今一番大事なものだけを持って引越し
今度は21歳男性の引越し。
友人とルームシェアをして、実家から独立します。
実家の自室には4000冊の漫画やら、釣り道具やら、趣味のものでぎっしりですが、それはそのままにして手をつけません。
しかし絶対に持っていくのは酒。あとは調理器具と着替え程度。自分で手持ちで運べる分量で、引越し屋さんを頼むまでもありません。
男性は料理の勉強をして調理師免許も取ったけれど、「自分には料理のセンスはない」と達観しています。
しかし酒は好きで、将来は酒に合わせて料理を作りたいと夢を膨らませています。
なまじ実家にスペースがあるおかげで、自分の趣味のモノはまだしばらく温存されて、自分と向き合うのは先延ばしになりますが、気軽に新しい暮らしへ入ってゆきます。
漫画4000冊もどうするんだろう、ってこっちが余計な心配をしてしまいましたが、答えは「いま使わないものは持っていかない」でした。
私にもできるはず「いま大事なものだけを持っていく」
若い人の引越しは、「その他のもの」を実家に残しておくという選択肢があって、ずるいような気もしますが、しかし、そこにものを一切残せず部屋を空けなければならない人であっても、よく考えたら持ってゆくのは大事なものだけにして、要らないものは捨ててゆけば良いのですね。
いざ引越しとなると慌ただしくなって、限られた期間で不用品の処分とか、新居の準備とか、一気にやることが押し寄せてきて、粗大ごみもすぐには出せなかったりしますが、基本は「要るものだけを持っていく」「いま使うもの、いま大事なものを持っていく」それだけなんだなあって思いました。
「捨てるに捨てられない」「そのままそこに置いておけないので仕方なく新居に持っていくしかない」というものが現実にはあるので悩ましいく、だからやっぱり、普段からの捨て活が欠かせませんが。